今や売れっ子の代表格となったアジカンのインディーズ時代のミニアルバム。しかし好評に
つき再リリースされたということを知る人はもはや少なくないでしょう。それと同時にこのアル
バムに収録されている「遥か彼方」がアニメ「NARUTO」のOP曲として抜擢され、話題には
拍車がかかることに。
思えば、この頃から彼らには今の成功に結びつく幸運の風が吹いていたように思える…。
で、サザンやB'z格の大物が名声に幅をきかせて過去の作品を再リリースというケースなら
まだしも、当時のアジカンはまだ駆け出しの新人。そんな彼らだけに再リリースされたこの
作品はよほど完成度の高い一品なのだろうと、後追いのリスナーの期待をあおるこの作品
ですが、正直再リリースに至るほど一線を画していたかというと、そうとは必ずしも言えない。
他のどのアーティストでもなくアジカンのこの作品が異例の再リリースとなった、ということも、
彼らの「幸運」のひとつだったのではないかと(^^;
とまぁ、しょっぱなから辛口批評ですが、結論から言って叶月はこのアルバムは良作だと
思っています。良作だと思っているし、実際かなり聴き込みました。一言で言えば、現在に比
べてまだ青い発展途上のアジカンだけど、それがまたいい味出してるな、という感じ。
ソングライティングのスキルはまだ今のアジカンに遠く及ばないけれど、この西洋のかほりを
感じさせない国内産ロックな感じは今のアジカンに通じるものがあります。ASIAN KUNG-FU
GENERATIONというバンドの過去を知る手がかりとして、アジカンファンを自称する者なら絶対
聴かなきゃなアルバムですね。ただ、「アジカンってどんな音楽やってんだろ…」と思ってる人
は、コレから手をつけちゃダメです(^^;
さて、そんな幸運の風に吹かれつつも、この「崩壊アンプリファー」のインディーズ版が発売
された2002年11月から1stシングル「未来の破片」が発売される2003年8月の間に、ゴッチの
ソングライティング能力は劇的に上昇。ヒットパレードの花道を歩み始めます。(2005/2/24)
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