インディーズ時代のミニアルバム…らしいです。1050円という値段と5曲という微妙な曲数か
ら、ずーっとシングルだと思い込んでましたが…(死
「創」収録の「8to1 completed」のオリジン「8 to 1」、恐らく「創」収録と同バージョンの
「SILENCE」、「Loop」収録の「今、透明か」のオリジンの「今、透明か」など、伏線傾向の強い
曲目が並んでおります。インディーズとはいえ、この約5ヶ月後にはプレビューディスクによるメ
ジャーデビューを果たしているので、デビューアルバム「創」に通じる音楽性や、大木さんの哲
学的な詞の世界観はすでにこのミニアルバムの段階では完成しています。
ファンの間でもフェイバリットの分かれるこの作品ですが、叶月がこのアルバムで紹介したい
のは何と言っても5曲目の「FREE WHITE」。「J-POP曲の中でただ一つに、『ヤバい』という表
現を採用するとしたらどの曲を挙げる?」と聞かれたら、叶月は間違いなくこの曲を推します。
「疾走感」というものを超えた、文字通りの「超疾走感」。かと思いきや、はっと息を呑む瞬間も
あり。言うなれば「静と動の魔術師」ACIDMANの真骨頂ここにありき。
このアルバム内ならず、ACIDMAN作品の中でもダントツでお気に入りの曲です。
このレビュー書く今の今までずっとシングルだと思ってたので、アルバム全体としての印象と
いうものがないのですが(死)、「FREE WHITE」のためだけにこのアルバムを買っても全く損は
ないかと。ていうか、買うべきだ。この値段だし。
「FREE WHITE」のことばかりでアレなんですが、インディーズ版のみのもう一つの楽曲である
表題曲「酸化空」も結構好きです。「アカシアの下で 滅ぶ獣達 後に咲く花もなく」「正しさに
今、乱されそう」といった歌詞が痛く、やるせなく、そして心地よい。(2005/3/13)
|